土作り応援
田中産業
「土をつくる」ということ

   地力を高めることで、土(以下、土壌と表現する場合もある)に、保水力保肥力をつけることです。
   土に撒いた水や雨水が作物の根の届かない地下へ流れ出さないようにする力が保水力です。
   また、ほどこした肥料(窒素・N、リン酸・P2O5、カリ、K2Oなど)や、土壌改良材(石灰・Ca・苦土・MgOなど)が雨水に溶けて水と共に地下へ流出しないよう根のまわりの土の粒子がつかんでいてくれる力が保肥力です。


保水力と保肥力を高めるために何が必要か

   有機物です。一般的に堆肥と言われています。堆肥には主原料として家畜の排泄物で造られるものと、枝葉落葉など植物からのものがあります。この他食品かす類や生ごみからも造られます。これらが微生物の力で発酵という作用を受けて堆肥ができます。しかし、原料によって堆肥の性質が異なり、使い方も変わりますので注意する必要があるでしょう。大量に使う耕作農家は、家畜排泄物や食品かす堆肥を、家庭、ガーデニングや園芸農家の場合は、落葉などの堆肥を使うのが一般的です。
   発酵の終わっている堆肥には、窒素・Nや溶けやすい炭水化物は含まれていません。逆に窒素・Nなどが高い堆肥は、発酵が未熟であるか人工的に肥料成分を加えたものといえます。作物(植物)は、保水力,保肥力のある土壌によって育てられるのであり、堆肥(有機物)で育てられる訳ではありません。


堆肥をつくる意義

   原則的なことで表現すれば、「有機物」を「無機化」することです。つまり有機物を構成している炭素・C水素・Hの化合物を二酸化炭素・CO2水・H2Oにする積極的作業と言えます。この作業をどこにでも存在する微生物による生化学反応であることから、発酵とも言っていますし、堆肥化と発酵はこの世界では同義語と言って良いでしょう。
   堆肥化は、このように「有」るものを「無」にすることで、形のあるものから形のないものに替えることでもあります。つまり容積を減らす目的でもあり、時間が経てばなくなってしまいます。(生ごみや有機性ごみが蓄積しないのは、焼却も含めて無機化によるものです。)
   ただし、無くなる前の一働きとして土壌に入れて土づくりに寄与しつつ、土壌微生物によって「無機」化していきます。毎年毎作堆肥を入れ続けても土壌が増えない理由はこの為です。


堆肥と腐植

   剪定された枝葉や落葉を直接畑土壌に入れないのは、生の枝葉にはかなり多くの養分を含んでいます。これが土壌中の微生物によって無機化(分解ともいいます)される際、二酸化炭素や水と共にアンモニア・NH3なども発生し、これらのガスが土壌中に充満して植物の根を痛め生育を阻害してしまうからです。
したがって、枝葉も落葉も堆積し発酵させ問題となる養分を飛ばした堆肥にすると言うことになります。この堆肥を「腐植」と言い換えて差し支えありません。
   腐植のもとは、枝葉や樹木などを形成するリグニン繊維です。生ごみや、野菜クズあるいは動物性のカス類には繊維などがほとんど無いため、腐植はできません。この発酵堆肥化物は、土をつくることはできずむしろ肥料的効果を期待すべきです。
   「腐葉土」は、枯葉や枯草を堆肥化し、土のような形状になったものを指しましたが、今日では植物系であれば原料に関係なく発酵の終了した黒褐色の堆肥を指すようになっています。


堆肥の種類

   大きく分けて、家畜、人間の排泄物(ふん尿、汚泥)系と、樹木、草、食品カス等の植物系になります。
畜産農家が排泄物を堆肥化する理由は、汚物性の有機物つまり悪臭や汚なさを微生物の力を借りて無機化し消し去ることにあり、これによって扱いやすく利用しやすい堆肥=有機物にすることにあります。しかし、排泄物であるため肥料分が高く、発酵堆肥化されても養分は残ります。このような堆肥は、特に窒素・Nの含有量を示したうえで、主として耕作農家の露地畑に利用されます。
   一方、植物系の堆肥は養分の少ない有機物ですから、幼苗の培土、ガーデニングや家庭栽園、またハウス農家に向きます。自分流に堆肥設計が立てやすいことも特徴です。
   堆肥を速くかつ効果を高めるためと様々な添加剤(材)が流通しています。発酵促進剤ともいわれるもので、微生物と栄養資材に大別されますが、これら資材は数百種に及びます。家畜排泄物はもちろんのこと、樹木や食品カスには無数の微生物が常在しています。またこれら有機物は常在する微生物の格好の食物でもある訳ですから、これに栄養剤を加えることは、発酵堆肥化を長引かせる恐れがあると言えます。これら資材の混合、添加割合が数%以下であることは、均一に混合する手間がかかります。使用にあたっては資材代をかけてもそれに足る価値が明確に見出せるかを判断すべきと思います。


堆肥をつくる要点
  • 水分60〜70%にします
  • 空気を必要量含ませます
  • 枝、草などは、堆積し圧密化させます
  • 枯葉、落葉、枯枝、木のチップは水を十分含ませ、堆積して圧密化させます
    (弊社製、タヒロン®バッグ及びニューガーデンバッグ®による堆肥化を基準)


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